【会 場】中野区立上鷺宮小学校
【対 象】6年生 計90名(1クラス30名×3)
【担当講師】知財創造教育支援委員会 根岸 宏子
上田 精一
高井 智之
【オブザーバー】知財創造教育支援委員会 小屋迫 利恵
■授業の概要
今回、知財授業及び発明工作授業(45分)を6年生3クラス(1クラス約30名)に対し行いました。
まず、授業の前半において、特許を知的財産の概要について、ペットボトルやポテトチップスの包装容器等の身近な製品を例に挙げ、アイデア、デザイン、ネーミングがそれぞれ特許権、意匠権、商標権で保護されていること説明した後、キャリア教育として、知的財産の専門家としての弁理士の仕事内容や働き方の多様性について解説が行われました。
また、授業の後半では、「片手で持てるかな?」と題した発明工作が行われました。発明工作では、ドリンク容器とポップコーン容器を片手で持ちながらドリンクやポップコーンを飲食するにはどうすればよいか?等の観点から、ご参加頂いた児童の皆様により、紙コップや紙皿を用いた様々な作品が作られ、完成した作品を発表する機会も適宜設けました。
また、授業のまとめとして、今回、ノベルティとしてお贈りした「水平開きノート」に関する特許や、今回、受講頂いた皆様とほぼ同年齢の小学生(当時)が発明したマスク用マグネットクリップに関する特許の事例が紹介され、日常のちょっとした困り事を解決するアイデアも特許になる可能性があり、皆さんの身の回りにも特許となるヒントが隠れているかもしれません、として授業を締めくくりました。
■ご依頼者様のコメント
今回は、6年生児童がキャリア教育の一環として、様々な職業について調べ学習を行っている最中での出張授業でした。「知的財産権」という存在と初めて出会い、それを守る「弁理士」という職業につい知ることができたことは、児童にとって大きな財産になったことと思います。また、実際に「発明」を体験できたことで、誰にでも守られるべき権利があることを、身をもって学ぶ機会となりました。貴重なお話と経験をありがとうございました。
■担当講師の感想
ご参加頂いた皆様が、真剣に授業をお聴き頂き、また、楽しそうに発明工作に取り組まれていたのが印象に残りました。
今回受講頂いたのは、翌月には中学生になり、将来の進路選択のタイミングが、より近づいてくるのであろう小学6年生の皆様でした。そのため、アイデア、デザイン、ブランドといった知的財産の専門家としての弁理士の仕事内容や、多様な働き方をお伝えでき、イメージする将来のキャリア形成の幅をひろげることができたのではと考えます。
また、発明工作授業では、ある困り事をどうやって解決するか考え、作ってみて、試してみて、のぞみどおりに行かなかったら更に工夫することを実践することで、ある課題を解決しようとする手段を考えトライアンドエラーを繰り返す「発明」を実体験して頂くことができたと考えます。
今回、授業時間が限られた中で、キャリア教育を主眼に置いた知財授業と、体験型の発明工作授業の2つを行うことになりましたが、結果的には、新たな学びの場(中学校)に進まれる皆様に多くのことをお伝えできたのではないかと考えます。