【日時】2021年9月12日(月) 14:00~16:00
【会場】江戸川区子ども未来館
【対象】4年生~6年生/計12名
【担当講師】知財創造教育支援委員会 高原千鶴子、山下滋之
■授業の概要
江戸川区子ども未来館「子どもアカデミー」の前期ゼミ(全6回)の最終回。
ホワイトボードに記入したアジェンダをもとに、高原先生が授業の全体的な流れを説明した。
電子紙芝居のコーナーでは、4人の子供に参加してもらい、なかなかの盛り上がりだった。キヨじいを希望した男の子は、希望しただけあり、配役になりきっていた。ゴリオに手を挙げた女の子も、女の子なりのゴリオを卒なくこなしていた。
次いで、IC
カード対応のコインロッカーを題材としたスライドを用い、コインロッカーの用途・課題・利便性などを考えてもらった。後半の3択クイズでは、機構・システム・ネーミング・画面デザインなどが「特許」「商標」「意匠」のどれに該当するかを、目を伏せた状態で挙手してもらった。想像以上に回答がばらけたことが印象的だった。
子どもたちの最大の楽しみである工作。今回は、べーパータワーを個々に作成してもらった。
材料は画用紙12枚。制限時間いっぱいを使い切り、十人十色のオリジナルタワーが完成した。
第1審査はチップスターを載せて15秒キープすること。クリアした子は7名。
第2審査では、タワーの高さを評価した。
オプションコンテストとして、1人に2票を与え、タワーのデザイン性のランキングを行った。
高さにこだわり過ぎて直立性が疎かになった子もいれば、早々に高さを諦め、デザインにシフトチェンジした子もいた。総じて工作は、子供たちを生き生きさせる。
■ご依頼者のコメント
後日、以下のコメントを頂きました。「感想文は参加者全員が知財について強く意識づけられたようなポジティブなものばかりで担当としてうれしい限りです。」
■担当講師の感想
昨今、駅構内などに配置されているコインロッカーからはカギが消えている。このような状況を踏まえると、カギ式のコインロッカーにおける「課題」は、生徒たちにはピンと来ない懸念もあった。しかし、子供たちは思った以上に柔軟で、勝手にプールや温泉施設のコインロッカーに機転を利かせ、課題の理解に至った。
とは言え、甘えてばかりもいられない。あらゆる教材の導入箇所に改訂の余地がありそうだ。
グループ工作の場合、パワーバランスに幾ばくかの偏りが生まれ、個性が埋もれてしまう子も存在する。1人に1作品の創
作機会を与えると、どうだろう?『類似の作品が生まれるのではないか?』という心配もよそに、各々の個性は花開いた。人の真似はしないという意識が多くみてとれた。時代なのか。
将来を楽しみに想った。