【日時】2022年08月19日(金)14:00~16:00

【会場】中央区立教育センター

【対象】小学5年生 34名

【担当講師】知財教育支援委員会委員 谷島 隆士、根岸 宏子、藁科 えりか

■授業の概要

概要は以下のとおり。

1.座学(30分)

2.移動時間(15分)

3.工作1(45分):「片手で持てるかな?」

4.工作2(20分):「フライングディスク」

5.感想文記載、提出、事務連絡など(10分)

 

各詳細は以下のとおり。

1.座学(30分)

視聴覚室で「発明とは?特許とは?」の説明、音声入り紙芝居の視聴、身近な発明の説明を、担当講師ごとに行った。特に、谷島委員から「発明とは?特許とは?」「弁理士とは」の説明、身近な発明として、根岸委員から「泡で出るせっけん」の具体的な構造の紹介、藁科委員からカップヌードル、ハルカちゃんのスコップの説明を行った。カップヌードルは、実際に縦に切ったものを提示した。

2.移動時間(15分)

実験室への移動がてら、廊下に準備された発明協会様の「本物・偽物展」を閲覧した。実験室移動後は、座学で紹介した「泡で出るハンドソープ」(ビオレお花・肉球型の泡スタンプハンドソープ)を試しながら手洗いを行った。

座学では指定番号のとおりに着座しておとなしかった子ども達も、この時は友人と固まって「どこが違うの?」とにぎやかに。実験室でも指定番号のとおりに着座したが、友人とおしゃべりして熱を保ったままの子ども達は、「ハンドソープかわいい!」などと徐々に感想を口にするようになっていた。

3.工作1(45分):「片手で持てるかな?」

実験室で「片手で持てるかな?」の説明、各自実施(感染症予防対策のため、グループでの工作ではなく各自実施可能な工作を委員内で選択)。紙コップ、紙皿、方眼紙のみを使用して、ジュースとポップコーンとを同時に片手で持つことのできるものを作成していただいた。

子ども達は思い思いの工作を行っていた。簡単にさっと完成させてしまう子ども、どう工作してよいか戸惑う子ども、アーティストさながらの大作を完成させる子ども、工作よりも名称(商標)やデザイン(意匠)に凝りだす子ども…などなど。講師がフォローしつつ個々の工作を完成させ、子ども達には「目的や材料は同じでも、実際に完成するものはひとりひとり違う。発明はひとつではない」ことを体感していただけたかと思う。子ども達の中で希望者のみ作品を発表していただいた。

4.工作2(20分):「フライングディスク」

実験室で「フライングディスク」を各自実施し、廊下で飛行テストしていただいた。飛行テストは、安全配慮のため講師同伴のもと廊下で2名ずつ行った。講師から指示したわけではなかったが、初めに廊下で「なにも手を加えないそのままの紙皿」の状態でテストを行い、どのぐらい飛行するかを試している子どもが多数見られた。

子ども達は「片手で持てるかな?」の熱の冷めやらぬ中、思い思いのフライングディスクを生き生きと作成していた。飛行テストでは体を動かすのがよかったのか、パワフルに飛行テストを行っていた。

5.感想文記載、提出、事務連絡など(10分)

感想文の提出、日本弁理士会から動物ペンのノベルティ贈呈など。最後には「発明家、弁理士になりたい!」「縦に切ったカップヌードルはもらえますか?面白かったからもっと見たい!」など前向きな感想が多く聞かれた。

■ご依頼者様のコメント

とても充実した授業をありがとうございました。特に発明工作では、子ども達も自由な発想で色々な作品をつくり、時間が足りないほど集中して取り組んでいました。最後には、「将来は発明家になりたい!」という声もあり、楽しく授業に参加できました。ありがとうございました。

■担当講師の感想

1.の座学ではおとなしかった子ども達も、移動時間で友人とおしゃべりをしたり、工作で手などを動かしているうちに自然とわいわいと楽しめるように、かつ、自分の意見を出すようになっていた。総じて学習意欲も高く、集中して楽しんでくれている印象だった。また、発明協会様の「本物・偽物展」も、「偽物は時計の竜頭の形が違う」など細かく専門的な見分け方を教わりつつ、積極的に閲覧していた。

記載された感想文や、実際に聞かれた感想でも、講義で伝えたかった内容を子ども達が理解できた様子が理解された。また、子ども達からは素直に「楽しかった」との意見が多く、講師だけでなく子ども達にとっても有意義な時間であったと感じた。

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